“ほぼ確実に到来する事が予想される未来”
こんにちは、ゆーちんです!
今回は、ゆーちんブログのメインテーマでもあります人生100年時代の人生戦略について、『LIFE SHIFT』の書籍解説を通じて、考えていきます。
本書は、時代の変化とともに、これまでの生き方が通用しなくなっていることを世の中に知らしめ、多くの人に衝撃を与えました。
私自身も本ブログのメインテーマにしていることから大きな影響を受けている事がわかると思います笑。
誰しもが一回は聞いたとこがあるかと思われる「人生100年時代」というワードを一気に世の中に広めた本書『LIFE SHIFT』を通じて、「人生100年時代とは一体何なのか?」、「私たちはどう生きていくべきなのか?」について一緒に学んでいきましょう!
本書で押さえておきたい3つのポイント
- 人生100年時代では、3ステージ型の人生は通用しない
- 本当の意味で人を豊かにするのは、無形資産
- レクリエーションからリ・クリエーションへ
人生100年時代とは?
私たちは今、途方もない変化の真っ只中にいます。
その変化とは長寿化の進行です。
皆さんはご自身が何歳まで生きるとお考えでしょうか?
日本の平均寿命である80歳〜ぐらいでしょうか?
これまで平均寿命は、10年ごとに平均2〜3年のペースで上昇しております。
このペースが継続することを考えると、日本では、1987年に生まれた人の半数は98〜100歳、そして、2007年生まれの子どもの半数はなんと107歳より長く生きる事が予想されています。
読者の皆さんの年齢にもよりますが、多くの方が100歳近くまで生きることになるのではないでしょうか?
まさに人生100年時代の到来です。
これはほぼ確実に到来する事が予想される未来です。
まず我々は、この事実を受け止めなくてはなりません。
長寿化と聞いて話題に上りやすいのは、病気や衰弱、認知症、医療費の増大、社会保障危機など暗い話です。
なので、これまであまりニュースにも取り上げられず、話題にも上がってきませんでした。
しかし、著者は我々がこの長寿化という現実を受け入れ、しっかり準備すれば、長寿化を災厄ではなく、むしろ恩恵にできるといいます。
皆さん、この避けられない長寿化の進行という事実を恩恵にしたいですよね?
私はしたいです。
一緒にどういう準備、人生設計をすればいいのか見ていきましょう!
解決しなければならないお金の問題
まずは、お金の問題から考えていきます。
人生100年時代を語る上で、お金の問題は避けては通る事ができません。
人生のステージといえば、これまで「教育→仕事→引退」の3ステージが主流でした。
平均寿命が70歳前後であった世代では、この3ステージの人生は上手く機能していました。
政府、企業の支援が手厚く、勤務期間約42年に対して、引退期間約8年と短かったため、十分な老後資金を確保する事ができていたからです。
この3ステージ型の人生を100年以上生きる可能性が高い世代に当てはめるとどうでしょう?
勤労期間約44年に対して、引退期間約35年です。
直感的に無理そ〜って感じですね笑。
ちなみに本書の計算では、100年以上生きる人が、65歳で仕事を引退し、十分な老後資金を確保するには、勤労期間に毎年所得の25%を貯蓄しなければならないとのことです。
これはほぼ不可能に近い水準ですね笑。
また、公的年金が改悪され、企業年金もあまり期待できないことを考えると、勤労期間に必要な貯蓄率は31%に跳ね上がるそうです。。。
所得の多くを貯蓄に回し、ケチケチ生活をしなければならないのか。。
いったい何歳まで働かなければならないのだろうか。。
絶望を感じますね。。
しかし、そう感じるのは、未来を過去の延長で考え、3ステージの生き方に沿って長い勤労生活を送るものと決めつけているからです。
発想を転換して、3ステージの人生から脱却すれば長く働くことはだいぶ魅力的に見えてきます。
人生100年世代は、3ステージの人生ではなく、マルチステージの人生を生きていかなければならないのです。
人生を本当に豊かにする無形資産
お金の問題について考えた時、人生100年時代では、3ステージの人生は成り立たないことがわかっていただけたと思います。
しかし、お金の面だけを見ていては、人間の本質を無視することになります。
長寿化がもたらす恩恵は、基本的には目に見えないものなのです。
本書は、そうしたお金に換算できない要素、つまり無形資産を非常に重要視します。
無形資産には優しい家族、素晴らしい友人、高度なスキルと知識、肉体的・精神的な健康などといったものが含まれ、私たちはこういったものに恵まれた人生を「よい人生」と考えます。
こうした無形資産は、それ自体として価値があることに加えて、有形の金銭的資産の形成を助けるという点で、長く生産的な人生を送るために鍵を握る要素なのです。
よい人生を生きるには、有形と無形の両方の資産を拡充させ、両者のバランスを取り、相乗効果を生み出す必要があります。
本書では、無形資産を大きく3つのカテゴリーに分類しております。
- 生産性資産
- 活力資産
- 変身資産
1. 生産性資産
生産性資産とは、人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ要素のことです。主な構成要素は知識やスキルとなります。
人生100年時代を生き抜くには、経済的に価値があり、稀少性が高い知識やスキルに投資することが求められます。
投資する知識やスキルを選択する上で、次の3つのポイントは意識しておく押さえておきたいです。
- 新しいアイデアと創造性をはぐくむことを助ける能力(イノベーションを生む能力)
- 人間ならではのスキル(共感を得る力、対人関係、意思決定)
- あらゆる分野で通用する重要な汎用スキル(思考の柔軟性、敏捷性)
正直、どれも抽象的であり、どうやって身に付けるかまでは、本書にはっきり記載されていません。
でも、これらのスキルはAIには代替されにくいと言われており、意識し続けていく必要がある3項目であることには違いありません。
2. 活力資産
活力資産とは、肉体的・精神的な健康と幸福のことです。主な構成要素は健康、友人関係、パートナー・家族との良好な関係です。
この活力資産は、私たちに幸福感と充実感をもたらせ、やる気を掻き立てて前向きな気持ちにさせてくれます。
3. 変身資産
変身資産とは、人生の途中で変化と新しいステージへの意向を成功させる意思と能力のことです。
人生100年時代には、3ステージの生き方で有形資産と無形資産のバランスを取ることが難しく、マルチステージの人生を生きることが求められます。
変身資産は、ステージからステージへの移行に伴う不確実性とコストを減らし、成功の確率を高めてくれます。
変身資産の主な構成要素は次の3点です。
- 自分についてよく知っていること
自分のことをよく理解しておくことは、変化を遂げるための道筋を示し、変化においてもアイデンティティと自分らしさを保つために重要です。
自分についての理解を深めるためには、他の人に意見を求め、寄せられた意見を内省しなければなりません。 - 多様性に富んだ人的ネットワークを持っていること
ステージを移行するにあたり、ロールモデルとなり、意気投合できる人物を見つけることが重要になってきます。
そのためにも、交際範囲を変え、多様性に富んだネットワークを築くことで、新しい価値観、規範、態度、期待に触れることが重要です。
また、ここで築いたネットワークは将来の職探しで自身を助けてくれることもあります。 - 新しい経験に対して開かれた姿勢を持っていること
自分についての知識と多様性に富んだ人的ネットワークは、変身の基盤を作るために非常に重要です。
しかし、変身資産にダイナミズムをもたらすのは、実際の行動です。
過去に例のない大胆な解決策を受け入れる姿勢、古い常識ややり方に疑問を投げかけることを厭わない姿勢など、新しい経験や変化に対して、前向きな考えを持っていなければなりません。
新しい人生のシナリオ
繰り返しになりますが、お金の問題について考えたとき、人生100年時代では、3ステージの生き方では通用しません。
また、本当の意味で、人生100年の恩恵を享受するには、無形資産を充実させることが重要ということがわかっていただけたかと思います。
以上から、新しい人生シナリオについて考えたとき、求められるシナリオは、お金の面での難題を克服でき、しかも無形資産を支え続けられるものです。
本書では、これから紹介する3つの新たな人生のステージを例として提示してくれています。
しかし、これらのステージは、あくまで取り得る有効な選択肢を提示してくれているに過ぎません。
そもそもライフスタイルと人生の道筋が多様になることが人生100年時代の特徴の一つなのですから、決まったお手本に従えば良いという発想では通用しません。
筆者が提示してくれた人生ステージの例が何を目的としたステージなのかを押さえられたら十分かなと思います。
それでは、見ていきましょう。
- エクスプローラー
旅などを通して、周囲の世界を探索し、世界がどのように動いているか、そして自分が何をすることを好み、何が得意かを発見していくステージです。
自ら価値観を問い直し、自分のアイデンティティと役割をじっくり考える期間でもあり、変身資産を拡充することを目的とします。 - インディペンデント・プロデューサー
これまでのキャリアの道から外れて、新しいタイプの起業家になったり、企業と新しいタイプのパートナー関係を結んだりして、経済活動に携わるステージです。
このステージで過ごす人たちはビジネスで成功することよりも、ビジネスの活動自体を目的としています。
起業的な性格を持つステージあるので、活動を通じて、実用的で汎用性が高いスキルや知識を身につけることが可能であり、生産性資産と活力資産を充実させます。 - ポートフォリオ・ワーカー
異なる種類の活動を同時に行うステージです。
所得の獲得、地域コミュニティとの関わり、親戚の力になる、趣味を究めるといった異なる目的の活動を同時に行います。
複数のタスクを同時にこなすので、既にスキルと人的ネットワークの土台を持ち合わせている人に有効なステージとなります。
理想的なステージですが、このステージでやっていくのは簡単ではないということですね。
様々な活動を同時に行いますので、有形無形に関わらず、活動目的に応じた資産を同時に拡充することができます。
レクリエーションからリ・クリエーションへ
長寿化がもたらす恩恵は、煎じ詰めれば「時間」という贈り物です。
この長寿化により増えた余暇時間をどのように過ごすかは我々に与えられた大きな課題です。
産業革命以降、生産性向上によって増えた自由に使える時間は、レジャーなどレクリエーション(娯楽)に費やされてきました。
それでも3ステージの人生であれば、成り立っていたのです。
しかし、今後は、単にレクリエーション(娯楽)で時間を消費するのではなく、自己のリ・クリエーション(再創造)に時間を投資していく必要があると筆者は言います。
自己のリ・クリエーション(再創造)とは、新しいスキルや知識、新しい人的ネットワークなどの生産性資産への投資を積極的に行うことです。
自己のリ・クリエーションへの投資は、生産性資産への投資なのですが、我々の稼ぐ力を高めてくれることにも繋がるため、お金の面でも私たちの人生を支えてくれます。
皆さん、自己投資に十分な時間を充てられていますか?
自己投資は、リスクが低くて、リターンが大きい投資と言われております。
私もしっかり自己のリ・クリエーションに投資し、皆さんと一緒にレベルアップすることで、人生100時代の恩恵を最大限享受できればと思います。
最後に
いかがだったでしょうか?
本書『LIFE SHIFT』では、今回ご紹介しきれなかった内容や年代別人生シミュレーションなどを通して、よりリアル感を持って、人生100年時代の到来を感じることができます。
非常におすすめの本ですので、ぜひ実際に手にとって、お読みいただければと思います。
私は本書を読む前も、長寿化の進行は、なんとなく雰囲気で認識していましたが、いざ半数以上の人が100歳近くまで生きるというデータを突きつけられるとかなり焦りました笑。
そこまで進行しているのかと。
そして、この本を読んで間違いなく、これまでの生き方では通用しないことを理解しました。
学校を卒業し、企業に就職して、定年退職するまでその企業で働き続け、引退後は老後生活を楽しむ。
そんなあたりまえのように感じた人生プランは、今の中年世代ですら、崩壊しかけているように感じます。
さらに若い世代となれば、これまでの人生プランを踏襲しようとすると、いつか歪みがきて、かなりハードモードな人生となるでしょう。
と言いつつも、実際、まだ多くの人は100歳まで生きる準備が出来ていないのではないかと思います。100歳まで生きていることを考えているだけで憂鬱な気分になりますし、どこかしらで自分はそこまで長生きしないだろうとか言って、あまり深く人生プランを検討できていないのではないかと思います。
しかし、長生きするというリスクは確実に存在し、確率もかなり高いです。
我々は、本件に限らず起こりうるリスクに対しては、きちっと対策をとらなければ、枕を高くして眠ることはできません。
筆者はしっかり準備すれば、リスク対策ができるだけでなく、恩恵を被ることができるとまで言ってくれています。
やるしかありません。
これからもゆーちんブログで一緒に学んで、人生100年時代を豊かに生き抜いていきましょう!
ありがとうございました。
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