こんにちは、社畜サラリーマンのゆーちんです。
突然ですが、「あなたには、命をかけてでもやりたいことがありますか?」
そんな壮大な問い、急に言われても困るよ……って感じですよね。
でも最近、自分の中に刺さる一冊の本に出会いました。
それが、『志高く 孫正義正伝』(井上篤夫 著)。
あのソフトバンク創業者・孫正義さんの半生を描いた伝記です。
「大成功した起業家の話でしょ?」と思いながら読み始めたのですが、
この本はただのビジネス成功物語ではありませんでした。
むしろ、そこに描かれていたのは、“志”を人生の軸に据えて生きた一人の男の物語でした。
坂本龍馬に憧れた少年時代と、アメリカの空での決意

孫さんの原点は、少年時代に読んだ『竜馬がゆく』にあります。
坂本龍馬の自由奔放で大胆な生き様に感銘を受け、
「一回きりの人生を、龍馬のように生きたい」
そう思ったそうです。
高校卒業後、カリフォルニア大学バークレー校に留学。
晴れ渡った青空を見て、彼はこう心に刻みます。
「人生は短い。若いうちに行動しなければ、後悔する。」
そして、なんとそのときから「おれは天下を取る!」と決めていたんです。
さすがにスケールが違うと思いつつも、
それだけ自分の人生に真剣だったということですよね。
ぶっ飛びすぎる「人生50年計画」

その後、孫さんは19歳のときに人生のロードマップを作ります。
いわゆる「人生50年計画」です。内容がまた凄まじいんです。
- 20代で起業する
- 30代で1000億円の軍資金を用意する
- 40代で勝負をかける大事業に挑戦する
- 50代でそれを成功させる
- 60代で後継者に託す
……いや、普通の19歳ならバイトと授業で手一杯ですよ。
でも彼はこの計画を本気で信じ、着実に歩んでいくんです。
しかも、彼が求めていたのは単なる成功ではなく、
「情報革命で人々を幸せにしたい」という志。
「志があれば、金は天下のまわりもの。」
彼にとって、お金はあくまで手段。
自分の使命を果たすための“ツール”にすぎないという考え方には、
正直かなり衝撃を受けました。
志 → ビジョン → 戦略の三層構造
孫さんの考え方の特徴は、“志”を最上位に置いた三層構造にあります。
- 志(社会に対する使命・思い)
- ビジョン(その志を実現する未来像)
- 戦略(具体的な道筋と行動)
これを一貫して持ち続けていたからこそ、
AI、モバイル、インフラなど、時代をまたいで次々に大勝負を仕掛けてこられたんだと思います。
そして、何かを始めるときに彼が重視するのは、「本当に大義があるかどうか」。
金額や目先の利益よりも、“世の中を良くできるか”を基準にしているという姿勢には、ただただ敬服しました。
失敗すら「次の種」に変える思考
もちろん、孫さんも数々の挫折や失敗を経験しています。
でも、それすらも“成長の糧”として活かしていく姿勢がすごいんです。
「失敗を失敗に終わらせない。それが最大の強さ。」
私たちは失敗を避けたがるし、うまくいかないと心が折れてしまいますよね。
でも孫さんは、失敗こそが挑戦の証であり、進化の入口だと捉えていたそうです。
そしてもう一つ印象的だったのが、“人と通じ合う力”です。
起業家との対話でも、自分の話はほとんどせず、
相手の夢やビジョンを心から理解しようとする。
「相手の夢を知り、一緒に実現する方法を考える」
こういう姿勢が、信頼を生み、仲間が集まってくる理由なんだと強く感じました。
登る山を決めれば、人生は動き出す

本書の中で、特に心に残ったのがこの言葉です。
「登る山を決めるだけで、人生の半分は決まる。」
まさにそうだと思いました。
日々忙しく働いて、時間が過ぎていく中で、
「この道の先に何があるのか?」と見失ってしまうこと、ありますよね。
でも、“登る山”さえ明確なら、道に迷っても戻れる。
目的地があるからこそ、困難にも意味が生まれるんです。
私自身、まだ明確な山は見つかっていません。
でも、「何のために働くのか?」「何を残したいのか?」
そうやって問い続けること自体が、志への第一歩なのかもしれません。
まとめ:志高く、生きてみよう
『志高く』を読んで、孫正義さんが特別な人だというより、
“志を持つ人間がどれほど強いか”を痛感しました。
未来を見通す力も、すごい発明をする才能も、
その土台にあるのは「何を信じて、何のために生きるか」という信念です。
そして、それは孫さんだけのものではありません。
誰にでも、見つけようと思えば見つけられるもの。
ゆーちんの志はまだ曖昧です。
でも、「このまま何となく働き続けるのは違う気がする」
そんな小さな違和感からでも、未来はきっと変えられるはずです。
一度きりの人生。
あなたは、どんな山を登りますか?
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