“ファクト→抽象化→転用”
こんにちは、ゆーちんです!
今回は前田裕二氏によって書かれた一冊『メモの魔力』について、解説していきたいと思います。
『メモの魔力』、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
何年前だったでしょうか?書店にズラーっと並べられていたことを覚えています。
そんな書店の策略に引っかかり、「へー、これが今流行っているんだ!」と本書を手にとったミーハー精神満開のやつ、それが私です笑。
当時、『メモの魔力』を読んで、かなり影響を受けたことを覚えています。
確か、読み終えたその日のうちに、真っ白のノートとお気に入りのボールペン2本を買いに行きましたね笑。
今回、そんな『メモの魔力』を解説しようと、久しぶりに読み返してみました。
本記事では、「なぜメモを取るべきなのか?」、「どうメモを取ればいいのか?」を中心に解説していきたいと思います。
メモの取り方がわからない。。
メモをもっと有効に活かしたい。。
そんなことでお悩みの方は、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
本記事で押さえていただきたいポイント
- ファクト→抽象化→転用
- 本質的なことに時間を割く
- 情報をアイデアに変え、自己理解を深める
なぜメモを取るのか?
『メモの魔力』の著者である前田裕二氏は自他ともに認める「メモ魔」だそうです。
就活の時に実施した自己分析は30冊のノートにもおよび、ビジネスモデルを書き留めたノートには100を超えるビジネスアイデアがズラーっと書かれているらしいです。
恐ろしいメモ魔ですね。。
そんな前田さんはなぜここまで狂ったようにメモを取るのでしょうか?
それは、「より本質的なことに少しでも多くの時間を割くため」だといいます。
ここでいう本質的なこととは一体何なのか?
それは、自分にしか思いつかないような代替不可能性の高い思考のことです。
逆に、本質的ではないこととは?
それは、「打ち合わせの日時はいつだったか?」「出席者は誰だったか?」といった誰が考えても同じ結論に至る代替可能性の高い思考のことです。
要は、メモは本質的ではないことの記録に使い、自分の脳はより本質的なことの思考に使うということです。
脳のリソースは有限です。
有限な脳のリソースを自分にしかできない思考のために使うべきだというわけです。
2種類のメモ
前田さんは、メモには2種類あるといいます。
- 記録のためのメモ
事実や情報をそのまま保存しておくためのメモのこと(ロボットでもできる)
- 知的生産のためのメモ
アイデアや付加価値を生み出すためのメモのこと(人間にしかできない)
先ほどまで解説してきた内容は、主に「1.記録のためのメモ」に関連する内容ですね。
しかし、前田さんがより重要視し、本書を通してより伝えたいのは、「2.知的生産のためのメモ」です。
この知的生産のためのメモこそが、前田さんの人生を大きく変革した「魔法の杖」だといいます。
なぜ知的生産のメモが大事なのか?
では、なぜこの知的生産のメモが大事なのか?について、考えていきましょう。
その理由は大きく分けると次の2点です。
◆情報をアイデアに変えることができる
普段の生活において、膨大な情報が我々を取り巻いておりますが、その多くを我々は見過ごしています。
例えば、通勤途中にどこに何本の電柱があったか?などいちいち考えていたら、頭の中がパンクしそうになりますよね?
しかし、見過ごしている情報の中には、きっと我々の生活・ビジネスに役立つようなアイデアの源泉となるものあったはずです。
ニュートンは、リンゴが木から落ちる様子を見て、万有引力を発見したと言いますし。
メモを取ることで、と言うよりも、メモを取ろうという姿勢を持つことで、普通の感覚では誰もがスルーするような情報をアイデアに変換することができるのです。
◆自己理解が深まり、人生のコンパスを手に入れることができる
これから解説していきますが、前田氏流の知的生産のメモは、絶えず自分の思考を見つめ、自分の頭の中で考えたことをメモに書き起こしていきます。
その過程の中で、自分とは何か?が見えてくるというわけです。
外部環境の変化が激しい現代において、自分を知ることは、ますます重要になってきています。
自分のことがわかっていると、周囲に流されず、明確な価値観や死生観に沿って、正しい方向に進むことができるからです。
どのように知的生産のメモを取るのか?
それでは、次にどのように知的生産のメモを取るのか?について見ていきましょう。
知的生産のメモを取る上での最大のポイント、「ファクト→抽象化→転用」というフレームワークを用いることです。
この「ファクト→抽象化→転用」が本書『メモの魔力』で押さえておくべき最大のポイントといってもいいでしょう。
では、この「ファクト」「抽象化」「転用」とはいったい何なのか?
- ファクト:どこかで見聞きした客観的な事実のこと
- 抽象化 :具体的な内容を抽象化すること
- 転用 :抽象化した内容から導き出される自らのアクションのこと
つまり、知的生産のメモの取り方は、①ファクトを書き、②ファクトを抽象化し、③抽象化した内容をもとにアクションを書くという3つのステップを踏むことになります。
次が実際に前田氏が推奨しているメモの型です。
左側にファクトを記載し、真ん中にファクトを抽象化した内容、右側に抽象化した内容から導き出されるアクションを記載するといった使い方です。
ちなみに標語は、ファクトの題名のようなもので、ファクトを一言で言えば何か?を記載すればOkです。
抽象化こそがメモの根幹
ここまで、「ファクト→抽象化→転用」が知的生産のメモを取るためのポイントだとお伝えしました。
が、皆さんが一番引っかかっているポイントが恐らく「抽象化」でしょう。
「抽象化」とは、一体なんぞや?と。
しかし、この「抽象化」こそが、知的生産のメモの根幹であると前田氏はいいます。
抽象化は、ざっくり言うと、「具体的な事象の中からルールを見つけ出す」ということです。
抽象化の型は、大きく3つあります。
◆What型
目の前の現象や考え方を抽象化して、別の名前をつけて呼び直す
◎例
「空から降る」、「水の粒」といった事象「雨」という名前をつけて呼び直す
◆How型
目の前の現象にはどんな特徴があるかを深掘りして考える
◎例
【抽象化】犬が好かれる特徴を「あなたに興味ありますよと言わんばかりの尻尾をふる様子」と考える。
【転用】 就活の面接で「御社に興味あります!」感を前面に押し出す
◆Why型
目の前の現象が起きている理由を探す
◎例
【抽象化】本書「メモの魔力」がヒットした理由を深掘りして考える。
【転用】 抽出されたヒットの理由を「ゆーちんブログ」に転用してみる。
抽象化するのイメージなんとなく、湧きましたでしょうか?
あまり難しく考えすぎず、「要は、ファクトから何が言えるのか?(So What?)」を考えてみるといいかもしれません。
前田流メモを実践した感想
最後に、実際に前田流のメモを実践した感想を述べて、本記事を締めくくりたいと思います。
iPadを持ち合わせている私は、前田氏流のメモ用紙をアプリにインストールして、普段からメモ用紙として利用しています。
ちなみにiPadを用いたメモは、紙の枚数を気にせずに無限に書き続けることができるので、本当にオススメです。
iPad上で、実際に前田流メモ用紙でメモを取っている私の感想、
一言で述べると、「めっちゃ面倒くせぇ〜」です笑。
いや、前田さんにシバかれそうな感想ですし、決して前田さんが悪いわけではありません笑。
このスーパー面倒くさがり屋の凡人代表である私が全面的に悪いわけなのですが、一つひとつのファクトに対し、それを抽象化して、さらにそれを転用した内容までメモに書き起こすことはめちゃくちゃ大変です。
普通の人はとてもじゃないけど続かないと思います笑。
ただ、実践してみて、良かった点もいくつかあります。
一つ目は、ファクトに対し、標語をつける習慣ができた点です。
メモ中に標語をつけるようになったことで、何のことについて書かれたメモなのかがパッと見でわかるようになりました。
二つ目は、ノートを見返したタイミングで、抽象化・転用を考えることはあるという点です。
普段は、ファクトを書いて終わりなのですが、たまーにノートを見返したタイミングで、過去に記載したファクトの抽象化、転用を書くことがあります。
抽象化、転用を書いていないと、ノートを見返した際に右側に大きな余白があるのが気になります。
余白を見ると、なんとなく埋めたくなるというのが人間の心理なのでしょうか笑?
埋めようと、過去のメモに追記することが度々ありますね。
そんなこんなで、前田さんのようなメモの取り方を完全に実践できているわけではないですが、前田流メモ用紙はいまだに使い続けています笑。
いったん、やってみる。
そして、合わなかったらやめる。
それぐらいのスタンスで一度の前田流メモの取り方を実践してみては、いかがでしょうか笑?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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