“ファンをベースに中長期的に売上や価値を上げる”
こんにちは、ゆーちんです!
今回は、佐藤尚之氏によって書かれた1冊『ファンベース』について、解説していきます。
急速に変化が進んでいる昨今、ファンベースの考え方はますます重要になってきています。
「ファンベースとは一体何なのか?」「なぜファンベースが重要なのか?」を中心に解説し、最後には「ファンの支持を高める方法」について、少し触れていきたいと思います。
ぜひ、最後まで、お楽しみください。
本記事で押さえていただきいポイント
- ファンをベースに中長期的に売上や価値を上げる
- 全員にファンになってもらおうと思うな
- 共感、愛着、信頼を強くする
ファンベースとは?
本の書籍名にもなっている「ファンベース」とはいったい何なのでしょうか?
毎度のこと、結論からいきましょう!
ファンベースとは、「ファンを大切にし、ファンをベースに中長期的に売上や価値を上げていく」という考え方のことです。
うむうむ、だいたい分かるんですが、ファンの定義を教えてください。
ファンとは、「企業やブランド、商品が大切にしている価値を支持している人」のことをさします。
価値にグッときて、ワクワクして、友人に薦めたくなるような人がファンと言うわけです。
ファンと言うと、アイドルの追っかけのようにキャーキャー叫んだりしているイメージがありますが、決してそう言うわけではございません笑。
たとえ物静かであっても、熱量を持って大切にしている価値を支持する人たちがファンなのです。
なぜファンベースが重要なのか?
ファンは放って置いても、商品を買ってくれるのでは?
ファンよりも新規顧客開拓を優先すべきでは?
こういった疑問が浮かぶ方もいらっしゃるかも知れません。
でも、筆者曰く、「昔はそうだったかも知れないが、時代は変わった」と言います。
そして、今の時代はファンベースの考え方が非常に重要なのだと。
筆者が、ファンベースが重要だと主張する理由は次の3点です。
1.売り上げの大半を支え、伸ばしてくれる
パレートの法則については、ご存知でしょうか?
パレートの法則とは、2割の要素が、全体の8割の要素を生み出していると言うバラツキの状態を示します。
売上とファンの関係においても、パレートの法則は当てはまります。
つまり、上位20%のコアファンが売上の80%を支えているのです。
少数のファンを大切にし、LTV(顧客生涯価値)を高めることは、収益の安定・成長に直結します。
2.時代的・社会的に重要性が増している
今の時代、3つの大きな変化が我々を直撃しています。
- 人口急減、高齢化、独身の増加といった日本社会の変化
日本社会の変化は、一言で言うと、需要減少をもたらします。 - モノが普及しきっている超成熟社会
超成熟社会は、一言で言うと、商品のコモディティ化を招き、新規顧客の獲得を困難にします。 - 世の中に情報が溢れかえっている情報環境の変化
情報環境の変化は、一言で言うと、こちらが発信した情報が埋もれてしまい、消費者に届かないことに繋がります。
このように、現代は需要そのものが減っている上、新規顧客へのアプローチが非常に困難と言えます。
このような状況においては、興味ある情報は受け取るという人間の性質を活かし、今いるファンをより大切にすることが求められるのです。
3.ファンが新たなファンを作ってくれる
「ホモフィリー」と言う言葉を聞いたことがありますでしょうか?
自分に似た人々としか交流しないと言う人間の同類を好む傾向のことをさします。
確かに、類は友を呼ぶとも言いますし、自身の友人を思い返して見ても、自分と似たような人が多いのかなと笑。
つまり、友人とは「価値観が近い人」であり、友人が気に入っているモノであれば、自分も気にいる可能性は高いのです。
そして、何よりも、「人は大好きなモノ、コトを近しい友人に言いたくてたまらない!」のです笑。
このようにファンになってくれた人は、価値観が近い友人におすすめすることになるので、新たなファンを作ってくれる役割を果たしてくれるのです。
ファンの支持を高める上での大前提
ここまで、ファンベースとは何かとその重要性について、見てきましたが、実際どのようにファンの支持を高めていけば良いのでしょうか?
ファンの支持を高めるアプローチを紹介していきますが、その大前提として、押さえておかなければならないことがあります。
それは、「全ての人にファンになってもらうと思うな」ということです。
多くの人は商品を買ってくれた全ての人にファンになってもらおうと考えがちです。
特にメーカーの人は、商品を愛するあまり、この傾向が強いようです。
決して、悪いことではないのですが、ビジネスに限らず、私生活でも、全員に好かれようとすることは非常に難しいです。
全員をファンにしようとすると、ファンは出来にくいし、場合によっては、今いるファンが離れてしまうこともあります。
商品を買ってくれた人うち約20%がファンなのです。
この20%を大切にしようという心構えでいきましょう。
ファンの支持を高めるアプローチ
さて、ここから、ファンの支持を高めるための方法に入っていきます。
結論を一言で言うと、ファンからの「共感」「愛着」「信頼」の感情を強くするです。
また、3つのワードが出てきましたね笑。。
どうやら、この筆者は、3つにまとめることが大好きなようです。
■ファンの支持を高めるための3か条
- 価値自体をアップさせる(共感を強くする)
- 価値を他に代え難いものにする(愛着を強くする)
- 価値の提供元の評価・評判をアップする(信頼を強くする)
筆者は、この「共感、愛着、信頼」の3つを強くするための具体的なアプローチをこれまた3つずつ用意してくれています笑。
筆者も本書で「私は3つでまとめるのが好きだ」と言ってました笑。
ちなみに私もわかりやすくて好きです笑。
ただ記事にするときは文章が長くなるので、難しいですね笑。
さて、話が脱線してしまいましたが、3×3の全てを紹介する訳にもいかないので、これは大事だと思った具体的なアプローチを1つずつご紹介できればと思います。
- ★共感を強くするアプローチ
新規顧客よりファンを優先する
新規顧客ではなく、ファンを優先する姿勢を明確に前面に押し出しましょう。
クルマメーカーのマツダは、ロードスターの新車発表会をなんとファン・ミーティングで実施したことがあるようです。
そこまでして、ファンを大切にするマツダのロードスターに熱烈なファンがついていることは言うまでもありません。
- ★愛着を強くするアプローチ
商品にストーリーやドラマを纏わせる
我々は単なるモノではなく、コトを纏った商品に愛着を覚えます。
創業ストーリーや商品開発の苦心・苦労などをもっと前面に押しだしましょう。
- ★信頼を強くするアプローチ
それは誠実なやり方か、自分に問いかける
顧客へのアプローチ手段が「本当に相手のことを考えた誠実なやり方なのか?」、今一度自分に問いかけてみましょう。
昨今のネット広告手法は信頼を裏切っていることが多いと筆者は警鐘を鳴らします。
例えば、気持ち悪さを感じさせるリターゲティング広告、しつこいメルマガ、スキップできないYoutube広告、これらの手法はむしろ、ファンおよび潜在的な顧客を裏切っているのかもしれません。
最後に
いかがだったでしょうか?
私は某企業でプロモーションの仕事をしておりますが、本書を読んでハッとさせられる場面が多々ありました。
新規顧客の開拓ばかりを優先していなかっただろうか?
ファンの声をちゃんと聞けていただろうか?
これらのことについて、考え直す良いきっかけとなりました。
そして、ファンベースの考え方は、ブログを運営を続けていく上でも非常に重要な考え方だと思います。
まだまだ道半ばではございますが、本ブログおよび、私のファンになってくださった方々をより一層大切にし、喜んでいただける価値を提供し続けたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント