“賭けて勝つ”
こんにちは、ゆーちんです!
今回は、英国生まれの投資家であるマックス・ギュンター氏が書かれた1冊、『マネーの公理』について、解説していきます。
本書は、1976年に英国で出版され、リスクをコントロールしながら資産を積み上げるためのノウハウが凝縮された「投機の教科書」として、ロングセラーとなっております。
最近、お金の本ばかり読んでいて、どこまでお金が好きなんだ!と思われているような気もしてますが、何を隠そう、私はお金が大好きです笑
お金は、豊かな人生を過ごす上で、間違いなく重要アイテムです。
本記事を通して、お金儲けのルール・基本原則について、一緒に学んでいきましょう!
本記事で押さえていただきたいポイント
- リスクとリターンの原則は正しい
- 長期投資を盲信せず、変化に柔軟に反応する
- 自身の目的・リスク許容度に合った投資をする
公理とは?
本書籍の題名は『マネーの公理』ですが、公理の意味ってご存知でしょうか?
私ははっきりした定義を知らなかったので、ネットで調べてみたところ、「一般に通ずる道理」とありました。
「その他の命題を導き出すための前提として、導入される最も基本的な仮定のこと」ともあります。
この公理をマネーに当てはめた「マネーの公理」とは、お金に賭けること全般に関する、普遍的に正しい原則・ルールと言った感じです。
本書は株式投資を中心とし、話が進んでいきますが、本書で紹介される公理は、商品や不動産投機、カジノでのギャンブルなど、賭けをするあらゆる状況に応用することができます。
本書は一言でいうと、賭けて勝つための本なのです。
全部で12の公理が記載されております。
また、各公理の補足として、16の副公理が記載されています。
本記事では、残念ながら、全てをご紹介することはできませんので、私が興味を持った2つの公理と付随する副公理についてご紹介させていただければと思います。
そして、最後には、本書の内容を踏まえて、我々はどうすればいいのかについて、解説していきたいと思います!
分散投資の誘惑に負けるな?
私は、最近本を読み始める前に目次に目を通すようにしています。
目次を読むことで、大体の本の構成が分かりますし、自身の興味がある部分がどこらへんにあるかを把握することできるので、おすすめです。
そして、いつも通り目次を読んでいると早速2つ目の副公理に次のような記述を見つけました。
副公理No.2 「分散投資の誘惑に負けないこと」
分散投資を投資の鉄則だと考え、あたりまえに実践している私としては、意外でした笑。
いったい、筆者はどういう考えのもと、分散投資を否定しているのでしょうか?
筆者の意図することは、私なりに意訳すると次のようになります。
「分散投資はリスクを取っていないからその分リターンはないよ。微々たるリスクしか取らず、微々たるリターンしか得られない投資なんてやる意味ないよ。」
中々、強烈ですね笑。
この副公理No.2は、リスクに関する第一の公理に付随する形で紹介されています。
公理No.1 心配は病気ではなく、健康の証。もし心配がなければ十分なリスクをとっていないということ。
公理No.1で筆者が言いたいことは、「リスクとリターンの原則」についてです。
「リスクとリターンの原則は、いつだって正しいから、あなたが心配事なく、枕を高くしてぐっすり眠れているのなら、あなたはただリスクをとっていないだけ」ということが意訳した筆者の主張となります。
皆さんは、たとえ投資をしている時であっても、ぐっすり眠れていませんか笑?
大丈夫です、私もぐっすり眠っています笑。
しかし、次の事実だけは頭に入れておくべきかもしれません。
分散投資は、投資先を分散してリスクを下げている。
リスクを下げているのだから、その分、リターンも少ない。
どうしても、我々は分散投資と聞くと、リスクが低いのに、確実にリターンをあげられると考えがちです。
しかし、このリスクとリターンの原則を今一度思い出し、自身のとっているリスク度合いが適切か考え直す必要があるかもしれません。
長期投資は避けるべき?
さらに、目次を見ているときに見つけちゃいました。
副公理No.16 「長期投資を避けよ」
おいおいおい、分散を投資を否定した上で、長期投資まで否定するんですが、、。
私の投資プランの全否定。。もうボロボロです。。
いったいなぜ、筆者は「長期投資を避けよ」と主張するのでしょうか?
その意図するところは、一度長期の投資計画を立ててしまうと、計画にあまりのも重きを置きすぎて、変化に対して正しく反応することができないということです。
長期的な計画に縛られ、柔軟に目の前の好機や危険に対応できないと。
え、それでも長期投資って魅力的ですよね??
筆者も、長期投資は確かに魅力的であることを次の2点から認めています。
- 苦痛を伴う決断を頻繁に下す必要から解放される
長期投資は「買って持ち続ける」というたった一つの決断を下せばいい。 - 証券会社に支払う手数料を節約できる
何度も売買するわけではないので、売買手数料を節約できる。
しかし、この2つの魅力と引き換えに数十年先の未来に賭けるというかなり危険なことをしていると筆者は言います。
明日を予想すること難しいのに、なぜ数十年先に賭けれるのかと。
何かが実際に起こった時には反応すべき。
好機が到来したらお金を投資すべきだし、危険が不気味に現れたら、撤退すべき。
長期投資に盲信せず、こうした柔軟性のある対応を可能にしておくことが重要だと筆者は言いたいわけですね。
結局どうすればいいの?
上述のように、多くの人が正しいと思っているであろう分散投資と長期投資が本書では否定されています。
ちなみに今回はご紹介できませんでしたが、なんと難平買いやドルコスト平均法も否定されています笑。
では我々は、本書の内容を踏まえて、どうすれば良いのでしょうか?
私の結論は「自身の目的、リスク許容度に合った投資を実践する」と至極真っ当なものとなります。
冒頭申し上げた通り、本書は賭けて勝つという投機に関する本です。
リスク許容度は人によって異なりますので、分散投資の良い悪い、長期投資の良い悪いは、一概には言えないと思います。
例えば、リスクを大きめにとったことにより、心配で眠れない夜を送ることに関してどう思いますでしょうか?
私は嫌ですね笑。睡眠は大事で、やはり夜は安心してぐっすり眠りたいです笑。
そういう人にとっては、やはり長期・積み立て・分散投資が最適解であり続けるのだろうと思います。
いやいや、自分はもっとリスクが取れまっせ!という人は、個別株などに集中投資してみるというのも一つの手かもしれません。
繰り返しになりますが、重要なことは、リスクとリターンの原則は正しいということを認識した上で、自身の目的、リスク許容度に合った投資をすることだと思います。
最後に
いかがだったでしょうか?
今回の記事では、12の公理、16の副公理のうち、ほんの一部をご紹介させていただいたに過ぎません。
他にも、負けるまでやめられない人間の欲求についてであったり、未来を予測することにであったり、投資やその他賭けごとをする上で外せない内容が本書では網羅されています。
多くの方にとって、一読しておくべき内容だと感じましたので、興味がある方はぜひ一度、本書を手にとって読んでいただければと思います。
今回、解説させていただいた「自身の目的、リスク許容度に合った投資を行う」というポイントは非常に重要です。
人のあーだと言ったからこーする、こーだと言ったからあーするという、人の意見に流されがちな方は、今一度、自身の投資目的やリスク許容度を分析し、ブレない軸を持ち合わせておくことをおすすめします。
投資だけでなく、人生においても、ブレない軸を自分の中に持ち合わせたいですね。
私も頑張ります。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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